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まなぶ

寂しくなったら...

私が大学進学で上京した2002年頃

新宿の高架下や構内にはブルーシートと段ボールで作られた一畳ほどの家が軒を連ねていた。

東京のホームレスの多さに衝撃的を受けたのが今でも忘れられない。

ホームレスといえば

私の祖父母は農家を営んでいてトマトをハウスで栽培していた。

トマトの香りに満たされたハウスの中は

冬場でもぽかぽかとあたたかい。

ある日

祖父とトマトの収穫に行くとハウスの中に人が...

土の上にゴザを敷いて寝ていた。

小学生の私は、衝撃を受けた。

みかん畑にもホームレスが住んでいた。

また別の日、祖父母と居間で雑談していると玄関が開く音がした。

何か恵んでもらえませんか?と

玄関で祖父とやり取りをしていた。

祖父は、私に『おこじきさんだよ』と教えてくれた。

初めて聞いた言葉だったが、子どもの私にはなんとなくあたたかい言葉に聞こえた。

大人になって、おこじきさんという言葉を使う人にまだ会ったことがない。

祖父とのやり取りを思い出し、家がなくても人との繋がりがあった時代に人の温かさを感じた。

現代社会では、社会福祉制度が整いホームレスは明らかに減少した。

ただ、家があっても孤独な人が増えたように感じる。

家があってもひとりぼっちで生きている人がいる。

関係性によっては家族がいても孤独な人もいる。

寂しくなったら...

よりみち屋を尋ねて欲しい。

よりみち屋で働いていて感じることは、

人は、誰かと繋がりたいということ。

そして、人との出会いで変わるということ。

私も助けてもらったことがあるからわかる。

立ち直れた今だからこそ

今度は誰かのために

誰かの笑顔が見たいと思う。

幾つになっても人を笑顔にできる人になりたいなと思います。

それが私の一番の目標です。

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