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【コラム】きむらはいつもサバイバル:季節の移ろいに身をゆだね 自分の歩幅で生きたいよねという話

こんにちは。たゆらかたうん編集部です。
今回は、NPO法人しろひげ・たゆらかファンドのスタッフであり、発達障がい当事者でもある「きむら」によるエッセイコラム『きむらはいつもサバイバル』をお届けします。

季節の変わり目の体調不良や、「短時間勤務」と「生活費」の間で揺れるリアルな葛藤など、当事者ならではの視点で綴られています。ぜひご覧ください。

■季節の移ろいに身をゆだね自分の歩幅で生きたいよねという話

こんにちは。きむらです。まだ5月だというのに強い日差しを受けて参っています。ここ数年は毎年言っている気もしますが、今年も暑くなりそうで今からうんざりしています。

さて、そんな季節の変わり目ということもあってか最近の私はとにかく体調が芳しくありません。特に困っているのが仕事場でどうしてもウトウトとしてしまうことが多く、前日の夜にしっかり寝てもラジオ体操やストレッチをしても何をやっても変な眠気やひどい倦怠感が容赦なく襲ってくることがあります。

私にはADHDや聴覚障がいといった特性がありますが、この抗えない眠気というのは本当に気合いややる気でどうにかなるものではないのですね。前の職場でも無理に座り続けて身体の限界を迎えて欠勤が続いたこともありました。本当に無理なときはどうにもならないものです。

そんなふうに日々を生きていると「短時間勤務でもいいのではないか?」と思うこともあります。今の社会は朝から晩まで週5日キッチリ働くのが当たり前ですが、障がいや特性を抱える方々はその基準に合わせるだけで毎日のエネルギーを使い果たしがちです。

その点、短時間勤務は残った時間を身体を休めることに充てる人が多いと思います。ある程度は体力に余裕を残しておくことは次の日もなんとか仕事場に向かうために重要なことだと思います。余暇という言葉に「余裕のある時間」という意味があるように働くことの中に「余裕」を組み込むという意味では本当にとても良い仕組みだと思います。

ただ、勤務時間を短くすればその分だけ給料が減るのも現実です。特に障がい者雇用の現場では給料が低めに据え置かれていることも多く、生活していくうえでどれだけのお金が必要か、という極めてシビアな話になります。いくら身体が楽になるとはいえ、通帳の残高を見て胃がキツくなるようでは本末転倒な気もします。

でも、ここ最近は長く生きるためには無理はしちゃいけないと強く思いますね。私も32歳になり、人生の折り返し地点を過ぎました。この年齢になると、悲しいかな、障がいの有無を問わず同世代の無理をしている人たちの訃報を聞くことが増えてきました。

普通の人でもサバイブするのが大変な時代に障がいを抱えながら健常者の社会で普通を維持しようと無理を続けていたらいつか本当に命のロープがぶつりと切れてしまうこともある。若くして亡くなってしまうことはやはり悲しいことですね。

ここには、理念と現実の生活というシビアなせめぎあいが発生してそのことがまた自分にとっては頭が痛い話になります。命を守るために無理をせず短時間勤務を選ぶことも大事な時もありますが、しかし、それでは食べていけないという現実もあります。

この二つが頭の中でぐるぐると渦巻いてしまうこともありますが、正解のない問いを前に「社会的な支援がもっと充実すればいいのに」という「わかっちゃいるけど」なことを呟くことしかできない自分にも少し嫌気がさしたりします。

まぁ、結局は最後には自分の体力との相談になるのでしょう。今の自分はどの程度の無理なら耐えられるのか、その無茶に耐えてまでやりたい生活とはどのようなものか。そういう基準を定めて、どういう生き方を「今は」したいのかを考えることが大切なのだと思います。

究極的にいえば、調子が悪い今は短時間で守りに徹する。少し動けそうな季節が来たらまたその時に考えればいいのです。まあ、そう考えると自分はもう少しフルタイムで頑張れそうです。

人生は長い。夏もあれば冬も来る。私たちのバイオリズムと同じように常に全力疾走で実りの秋を求め続ける必要はありません。今は冬眠の時期だなと思えば、短時間勤務で体力を蓄えるみたいな自分の人生の季節に合わせた生き方ができるといいですね。それでは、また。

【まとめ】

「人生の季節に合わせた生き方」という言葉に、ふっと肩の力が抜けるような気がしますね。時には守りに徹することも大切です。自分の歩幅で、無理なく進んでいくためのヒントにしてみてください。

きむら

きむら

聴覚障がいとADHDの特性を持つしろひげ在宅診療所スタッフ。山形県出身。ASDと軽度知的障がいのある妻と江戸川区で二人暮らし。ろう学校を卒業したあとさまざまな職を転々しつつ独自のADHDライフハックを研究している。くらげというペンネームでライター活動などを行っており著書に「ボクの彼女は発達障害」がある。

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