“特例子会社で働く”ことをより具体的に知るためには、実際に特例子会社で働く方へ話を聞くのが一番。ということで、今回は「パソナハートフル」の営業統括本部長 坂口さんに障がい者雇用についてお話を聞きました!

インタビューに答えていただいたパソナハートフルの坂口さん
-まずはパソナハートフルの特徴について教えてください。
パソナハートフルは、パソナグループの特例子会社として、障がい者雇用に特化した企業で、「障害は個性 才能に障害はない」をコンセプトに、障がいの程度に関係なく得意なことを仕事にできる環境と、健常者と共に社会参加できる“共生の場”を創出しています。
現在、約300名の障がいのある社員が在籍しており、その多くは知的障がいのある方々です。最近では発達障がいや精神障がいのあるスタッフも増えてきました。
-特例子会社で働く大きなメリット・デメリットはどんなところですか?
メリットは、障がいのある社員同士が同じ環境で働けることです。お互いのことを理解しやすいし、同じ境遇の人同士で「そういうことあるよね!」なんて話せるので居心地がいいですよね。
業務に関しても、障がいのある人が無理なくできるように、専門の社員が仕事内容を精査・調整してくれているので、一般企業に比べてストレスやプレッシャーは少ないかと。
-特性に配慮した業務があることは、特例子会社の強みですよね。
不得意なものを得意にするのは健常者でも難しいですよね。だから、その人の得意不得意を理解して、得意なことを業務で活かしていく。例えば、忘れ物が多い人にはメモができるツールを用意するとか、忘れてしまっても誰かがリカバーできるような仕事をしてもらうとか。特例子会社はそういったノウハウが蓄積されているので、働きやすいと思います。
逆にデメリットは、業務の範囲が障がいのある人向けに切り出されていて、どんな方でも対応できるような仕事ばかりなので、物足りなく感じるかもしれないことです。レベルの高い業務にチャレンジしたいのに、なかなかそのようなチャンスに巡り合えないというもどかしさはあるかもしれません。
-特例子会社は「長く安定して働きたい」と考える方にとってのメリットが多そうですね。では、特例子会社で長く働くために、準備した方がいいスキルやマインドはありますか?
特例子会社かどうかに関係なく、どこで働くにしても、まずは“社会性”ですよね。きちんと挨拶できるとか、お礼が言える、報連相ができるとか…基本的なことは身に付けておかないといけません。そして、“障がい受容”も大切ですよね。障がい特性と向き合って、「自分にできること、できないことは何か」、「自分に必要な配慮やツールは何か」などを理解してから入ると比較的働きやすいと思います。
-「自分に必要な配慮がまだ分からない」という状態でもいいですか?
分からなくてもいいと思いますよ。ただ、それを周りに言えるかですよね。「僕は〇〇が苦手です。」とか教えてくれないと周りの人は分からないです。自分の特性や気持ちをしっかりと伝えてくれたら、「じゃあ、こういう配慮をしよう」とか一緒に考えられますよね。逆に、「なんの配慮もいりません」と言って背伸びして入社すると、あとが大変になってしまいます。
「社会性」「障がいの受容」「自分のことを相手に伝える」については準備しておかないと、会社じゃなくて、自分が苦労してしまいますよ。
-坂口さん、ありがとうございました!

株式会社パソナハートフル
Pasona Heartful Inc.
本社所在地:東京都港区南青山3丁目1-30
PASONA SQUARE