「働きたい」と思ったとき、みなさんはどんな準備から始めますか?
自分にピッタリな仕事を見つけるためには、まず「自分」を知ることから。
小さなピースをはめていくパズルのように、自分のこころを整理していきましょう。
自己理解ってやっぱり大切!就活STEP

自己理解・自己分析
就活をするとき、まずは会社を探して、応募!だと思っていた方はちょっと待って!
自分自身のことを言葉にして伝えられますか?この第一歩をしっかりとやらないと、次からのステップで失敗するリスクが上がります
仕事探し
自己理解ができていないと・・・
■ 自分にマッチする会社や仕事を見つけるのが難しくなる
■ 会社や仕事を絞ることができない
■ 「自分は何をしたいんだろう」と迷走状態になってしまう
企業選考
自己理解ができていないと・・・
■ 面接で自分のことをきちんと説明できない
■ しっかりと説明できず、企業から良いイメージを持たれにくい
採用
自己理解ができていないと…
■ 自分に合った仕事や会社に入ることができず、早期離職のリスクが上がる
■ 合理的配慮など職場で必要な理解をしてもらいにくい

何ごとも準備が大切!
「自己理解とは何か」「自己理解のポイント」など具体的な内容をチェック
自分を知って働きやすい場所づくり
自分を知って受け止める
自己理解が進み、周囲に自分のことを説明できるチカラが、どうやって働くチカラにつながるのか。今回は、就労サポートも行う株式会社ホワイトビアードのジョブコーチ・横溝さんにお話を聞きました!
【横溝 里咲】
生きづらさや障害のある人に向けて就労の機会(中間就労)を提供している「ホワイトビアード」にて、ジョブコーチにて、ジョブコーチとしてサポートをしている。
株式会社ホワイトビアードの横溝と申します。
障がいがある人やひきこもりの方などさまざまな背景がある方の中間就労の場において、マネージャーを務めてます。就労することが初めてという方も多い中で、どうしたら目の前の従業員が働きやすい環境を作れるだろうと考える毎日です。
今回は、「自己理解」をテーマに、自分自身を知ってそれを周囲に伝えることで「働くことにどのような効果があるのか」ということを、これまでの事例をもとに説明させてもらいます!
【自己理解とは?】
好きなこと・嫌だと感じること/得意なこと/苦手なこと/モチベーション、気分が上がること/ストレス解消方法やリラックス方法/身体に影響がある行動 など・・・
↓
自己理解とは… 「自分を総合的に理解して受け止めること」

「好きなこと」や「得意なこと」は自己分析においてもよく言われがちですが、実際の職場でストレスゼロ・嫌なことゼロというのは長く勤務すればするほど難しいと思っています。だからこそ、マイナスな気持ちのときにどう乗越えられるか・どのようにリフレッシュするかが大事!ここまで理解されている方はより"働くこと"への定着ができている印象です。
自己理解でもっと働きやすい環境へ
2つの事例から、自己理解を通じて変化した事例をみていきましょう。
事例①

耳から入る情報がなかなか理解しづらく、視覚的に同じことを説明した方が理解度が高い方がいました。しかし、働き始めた当初、そのことを本人が理解できてなく、作業に関する説明は口頭ベース。結果、十分に作業を理解できないまま進めてしまい、業務達成度が不十分だと指摘を受けることに。
自己理解を通じて…
担当の支援者と個別面談をする中で、「視覚的に説明を受けた方が理解しやすい」ということが分かり、視覚ベースによる説明やマニュアルの整備など、作業環境を調整してもらうことで、他メンバーと同じレベルで作業を進められるようになりました。
支援者と相談することで自己理解した結果、作業しやすい環境調整に!
事例②
高音の環境にいることで頭痛がしたり、長時間の清掃作業で身体に大きな負担がかかったりと、業務内容が身体的に一部マッチしていない方がいました。「言うほど大きな影響はないだろう、周囲に迷惑はかけられない」という責任感で、周囲に相談しないまま作業を続け、身体的な負担が大きくなり、気分的にも落ちこんでしまうことに。また、作業ができないことで一時的に他メンバーとの関係もギクシャク。

自己理解を通じて…
本人から支援者に打ち明けたことで、業務を整えることに。「マイナスに捉えられたらどうしよう」と思って言えなかっそうですが、勇気を出して相談したことで、それ以降も困ったことがあれば相談しやすくなったとのこと。
自分の特性を正直に話すことで、「相談してもいいんだ」という安心感や自信につながる!
上記のケースは、いずれも本人と支援者が苦手な仕事や負担のかかる作業を改めて確認することで自己理解が深まりました。また、一緒に働くメンバーへも共有し、「誰でも苦手な作業や、できないことはあるから助け合おう」と考えることで、作業を分担したり、清掃箇所のフロアマップを作成したりして、それまで以上に働きやすい空間をみんなで創出できました。
「自己理解」というと、なんとなく壮大なテーマで捉えがち。日本人は謙虚な人が多いので「得意というなら、人並以上にできていないと」という意識もありますよね。でも、少しだけ日常を振り返ったときに、「そいえば丁寧に字を書くとよく褒められるな」と思ったら、その方にとって「丁寧な作業」が得意なことの一つなんだ思います。また、得意を見つけると苦手も受け入れやすくなります。
まずは、自分にとって得意なことや、ほめられることを通じて自己理解を進め、自分のことをまるっと受け止めてくれる環境で、羽ばたける方が増えると良いなと思っています!
【POINT】
日々の積み重ねで自分を知って受け止めよう
■ 周囲にちょっぴり褒められたこと
■ 落ち込んでいたけど取り組みをしたことで気持ちが上がったこと
■ いつもより楽しい!と思いながらできたこと
※些細なことの積み重ねが自分を知るきっかけになります