ちょっと一息。その“間(ま)”がこころを整える。~スウェーデンのフィーカに学ぶ~
「フィーカ(fika)」って聞いたことありますか?
スウェーデンの人たちが大切にしている、ちょっと一息つく文化のことです。コーヒーとケーキやビスケットなどのお菓子と一緒に同僚や友人、家族とおしゃべりを楽しむ。そんな何気ないひとときがフィーカです。
フィーカは私たちが日常の中でとるコーヒーブレイクとは異なり、「人とのつながり」や「こころの余白」を感じるための“間(ま)”になります。仕事の手を休めて、リラックスして誰かと話す。そんな小さな“間”をスウェーデンの人たちは日々の生活で大切にしています。
このフィーカ、一息入れてホッとできるだけでなく、ポジティブな効果がたくさんあるのも魅力です。
例えば、スウェーデンのリンショーピング大学の研究では、フィーカの時間をとっている職場はチームの信頼関係や創造性が高いことを報告しています。
さらに、人とリラックスして会話することはストレス軽減やメンタルヘルス向上にもつながると多くの研究が示しています。身体的・精神的・社会的にも満たされるウェルビーイングなライフスタイルがフィーカということですね。スウェーデンが世界幸福度ランキング4位に入る秘密の1つがフィーカかもしれませんね。
フィーカは何か特別なことをする必要は全くないのですが、いくつかポイントがあります。
まず、毎日同じ時間にフィーカをすることです。スウェーデンでは一般的に1日に2回、10時と15時にみんなが仕事の手を止めて10~30分程度フィーカを楽しみます。
フィーカは人とのつながりを深めるための場でもあるので、仕事上の立場は関係なく仕事の状況やプライベートなことなど気兼ねなく話せる場作りも大切になります。スマホなどの電子機器はオフにして一緒に過ごす方との今の時間を楽しむとさらに良いですよ。
スウェーデン発祥の文化ではありますが、現在はさまざまな国でフィーカが取り入れられています。
みなさんの職場や家庭でも取り入れてみてはいかがでしょうか。
「最近、ちゃんと一息つけてるかな?」「今日、誰かとゆっくり話した時間あったかな?」こんな風にちょっと立ち止まって自分に問いかけてみることもなかなかないのではないでしょうか。だからこそ、フィーカのようなウェルビイングなライフスタイルを皆で作っていけると良いですよね。
午後のひととき、仕事やスマホをそっと横に置いて、仲間と一緒にお茶を飲む時間を楽しむ。
そんなささやかな“間”が、想像以上にこころを整えてくれますよ。
あなたも今日から、ちょっとフィーカな時間を楽しんでみませんか?

田中 庸介 (公認心理士、臨床心理士)
東証上場企業(障害福祉事業)にてマネジメント職、調査研究、社員教育、障害者雇用コンサルティングなどに従事。その後、イースト・ロンドン大学院でMAPPCP(応用ポジティブ心理学&コーチング心理学修士課程)修了。現在は教育・福祉・精神科医療などの領域でウェルビーイングを育むための研修/カウンセリング/コーチングを実践中。
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