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まなぶ

「働く」ってなんだろう? 〜自分らしい毎日のかたち〜

「働くこと」って、どんな意味があるのでしょうか。
お金を得るため?誰かの役に立つため?もちろんそれも大事。

でも、働くことで得られるのは、それだけじゃありません。自分のペースで毎日を過ごしたり、人と関わったり、ちょっとした達成感を味わったり…。そんな何気ないことも、働くことの大切な一部かもしれません。

障がいのある人にとって、「働く」ことは大きなチャレンジになることがほとんどです。
周りの理解がまだまだ十分じゃなかったり、それぞれの障がいに配慮された環境が整っていなかったりするからです。「働きたいのに、うまくいかない」と感じている人も多いと思います。


でも、「働く」だけが素敵なことではありません。
「働かない」選択をする人もいます。それは、無理をしない、自分のこころと身体を大切にするという、とても勇気ある選択です。

どちらが正しいとか、間違っているとかじゃなく、自分に合った生き方を選べることこそ、大切なのだと思います。

働いていても、働いていなくても、自分の暮らしに満足して、笑顔でいられること。それが一番の幸せかもしれません。「働く」って、じつはすごく自由なもの。誰かと比べる必要なんて、全く無いんです。


私は、「働く」「働かない」以上に、障がいがあるかどうかに関係なく一人ひとりが持っている「その人ならではの力」を活かせる場所がもっと増えていったら良いなと思います。

細かい作業が得意だったり、人の話をじっくり聞くのが上手だったり。
得意なことも、苦手なことも、人それぞれ。
そうした個々の強みがちゃんと認められる社会になってほしいですね。

山中 光茂

山中 光茂

医療法人社団しろひげファミリー しろひげ在宅診療所 理事長・院長群馬大学医学部卒業。医師免許取得後、ケニアの離島でのエイズ対策プロジェクトや三重県松阪市長を経験した後、2018年に「しろひげ在宅診療所」を開設。自身の学生時代の経験から、精神疾患やひきこもり状態にいる人をはじめとし、こころに障がいがある人の支援に力を入れており、2023年にはひきこもり支援事業を中心に地域に対して幅広い社会貢献活動を行う「しろひげ・べーす」を開設。子どもたちに命の大切さを考えてもらうための出前授業や、保護者に向けた子どものこころへの寄り添い方の公開講座など、各地の小学校で多くの講演も行う。

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