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【はたらく】障がい特性を隠さずに長く働く4つのヒント

障がいを抱えながら働くうえでのリアルな声やヒントをお届けする「はたらく」コーナー。

「新しい環境へのステップ」で大切なことは、働く環境によってもさまざま。新生活や新しい職場に不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

今回は、リアルな現場の声を聞くため、「ライオン株式会社」の特例子会社「ライオンともに株式会社」で具体的なポイントを伺いました。


現場に聞く!新生活に負けないお仕事のポイント


ライオンともに株式会社 代表取締役社長 山浦秀樹さんに聞く

お話を伺った方:山浦 秀樹さん(ライオンともに株式会社 代表取締役社長)

──「ライオンともに株式会社」では、どんな方々が働いていますか?

山浦さん: 2025年時点で50名の従業員が働いており、そのうち障害者手帳を取得して働いている従業員(パートナー)は4名です。働いている人の特性はさまざま。障がいの区分で分けるのも難しく、複数の障がい特性がある人もいます。

──働くうえで、会社全体で心がけていることはありますか?

山浦さん: 当社で大事にしていることは安全第一、心を込めて、元気に挨拶、チームワークの発揮の4つです。私たちはライオングループの清掃やメール室など社内インフラに近い部分を任されているので、欠勤が多いと会社が回らなくなってしまいますよね。なので、健康を大切にする意味も含めて「安全第一」を最初に掲げ、次に、丁寧に仕事をしようという想いで「心を込めて」。

そして「元気に挨拶」とありますが、ここでいう挨拶はお辞儀です。入社初日に「今日はこれを覚えて帰ってね」と、お辞儀の仕方を研修内に組み込んでいます。そして最後の、「チームワークの発揮」です。当社の仕事は複数のパートナーがチームとなって取り組むことが多く、さまざまな障がい特性のパートナー同士が一緒に仕事をしているので、お互いの助け合いや思いやり、配慮を意識して働きましょうという意味です。

──会社という新しい環境に入ったとき、まずは大切にしてほしいことはなんでしょうか。緊張する方も多いですよね。

山浦さん: 緊張はいいと思いますよ。むしろ緊張しない方が良くない。それよりも、新しい環境のことをきちんと調べることですね。どこかに入りたいと思った時、それが大学なら過去問を解いたり。専門的な仕事なら資格を取ったりと必ず準備をしますが、それと変わらないんです。「特例子会社」と一言で言ってもいろんな会社があり、内容は全く異なるので、自分が入る環境についてちゃんと調べるとこからです。自分で調べられなかったら支援者や周りの人に聞く。これは障害者手帳の有無に関係なく、誰でも同じですよね。

──新しい環境のことを知って、それに合わせて準備していく。自分の成長にもつながりそうですね。

山浦さん: 社名の由来にもなっていますが、当社には障がいがある人もない人も、会社で「ともに」協力しあって、「ともに」成長しましょうという想いがあります。精神的な成長もありますし、社会人として足りないスキルを学ぶことだったり、自己啓発だったり。私もこの会社に入って成長したなと感じています。ただ、全員が必ず成長できるわけではなく、苦労する方もいますが、最初に挙げた4つを合言葉に、ライオングループの一員として社員が同じ目標に向かって毎日汗を流しています。


ライオンともに株式会社 パートナー Uさんに聞く

お話を伺った方:Uさん(一般就労を経て入社。文書電子化やデータ入力等を担当)

──今のお仕事に就くまでの話から教えてください。就職に向けて準備したことなどありましたか?

Uさん: 就労移行支援で就職活動をして、今の「ライオンともに株式会社」に入社しました。就労移行支援では、障がいについての座学や、認知行動療法をベースとしたアンガーマネジメント訓練などもあって、そこで学んだことが今、働くうえでの気持ちの安定化などに活かせています。

──入社した当時を振り返ってみて、新しい環境に一歩踏み出す時、何が大事だと思いますか?

Uさん: 大前提として、まず新しい環境にいるだけで緊張すると思いますが、どの環境にいても、挨拶、自己紹介、身だしなみを意識することが大事だと思います。人の第一印象って10秒で決まると言われていますが、挨拶と身だしなみがちょっと乱れているだけで自分がどう見られるかが変わりますよね。これは障害者雇用であっても一般雇用であっても変わらず大事なことだと思っています。

2つ目は、分からないことは分からないままにしないで、その場でしっかりと質問をして、その内容をすぐにメモを取ること。私自身の過去の経験ですが、分からないことは時間が経つほど聞きづらくなります。「質問が無かったから分かってると思ってたよ」と上司から指摘されることもあったので、分からないことはしっかりと聞いた方がいいと思います。

3つ目は、仕事を教えてもらう時にちゃんと返事をすることと、相手の話を聞く力をある程度身につけておくと、スムーズにコミュニケーションがとりやすくなるのではないかなと思います。

──一般就労も経験したUさんだからこそ感じるポイントですね。

Uさん: そして4つ目が個人的に一番大事だと思っているんですが、障害者雇用で働きたいと思っている人は、自分の障がい特性を隠さずに、自分が行きたい会社の担当者に伝えるということです。自分が就職活動をしていた時、自分の特性を伝えて不合格になったこともあって、もちろんショックでしたが、それを隠したまま仮に合格をしても、結局入ってから苦労するだけになってしまいます。

──自分の特性を伝えることは、かなり気持ちの準備が必要なことでしたよね。

Uさん: 正直に伝えることに葛藤はありましたけど、1つの会社で長く働きたいという想いもあったので。入職してから特性について伝えると、「なんで言ってくれなかったんですか」みたいに、かえって信頼を失うことに繋がってしまいますよね。私もそうでしたけど、自分の障がいについて話すことは絶対、葛藤があると思いますが、そこに打ち勝って正直に伝えていかないといけないと思っています。


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